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事例5

東日本大震災の被災地以外の診療所が心がけておくべきことは?

3月11日の東日本大震災による影響は、被災地以外にも及んでいる。
避難民への診療をはじめ、計画停電による電子カルテの管理や患者・スタッフへの対応など、困惑する院長の声も少なくない。
見通しがつかない状態が続くといわれ数多くの人が不安を抱えるなか、医療機関だからこそきちんとした対応を心がけたい。

M内科クリニック

関東の内科診療所。東日本大震災による計画停電で自院のある地域が指定された。毎回、実施されるかとうかが直前までわからない。また、避難民の来院も考えられることから、今後どう対応すればいいのか悩んでいる。

被災者の確認・記録ができる問診票の作成を

この度の震災の影響は、被災地の医療機関以外にも影斡を及ぼしています。
特に、今後も長引くといわれている計画停電において、指定される地域が多い関東圏の開業医の先生方から相談されるケースが少なくありません。

被災地以外の診療所で注意すべきことは数多くありますが、主に「避雌民への診療」「計画停電への対応」がポイントになります。
前者では、被保険者証や一部負担金を患者さんがもっていない時の対応で迷うと考えられます。

いずれも厚生労働省は通知を発しており、被保険者証については、「被災に伴い被災者が被保険者証を保険医療機関に提示できない場合においても受診が可能である」としています。一部負担金についても、減免や支払猶予が認められています。
具体的には、次に掲げる人が対象となります。

(A)災害救助法が適用されている被災地域の住民の方
(B)次の申し立てを行った方
①住宅が全半壊、全半焼またはこれに准ずる被災をした方
②主たる生計維持者が死亡したり、重篤な傷病を負ったりした方
③主たる生計維持者が行方不明である方
④主たる生計維持者が業務を廃止・休止した方
⑤主たる生計維持者が失職し、現在収入がない方
⑥福島第1・第2原発の事故に伴い政府の避難指示・屋内退避指示の対象となっている方(福島第1原発から半径30km圏内)

これらを確認するとなると、受付スタッフの負担が大きくなるので、(A)(B)の内容に対応する問診票をあらかじめ作成しておきましょう。

医療機闘は後日、窓口での一部負担金を含め医療費の全額を市町村や後期高齢者広域連合、協会けんぽ、健保組合などに請求できるので、記録を残す意味でも問診票は作成しておくとよいでしょう。

連日、大震災に伴う医療機関の対応に関する情報が厚生労働省や行政などから発信されています。
トラブルを避けるためにも、ホームページなどで逐次確認しながら対応していくことが望まれます。

計画停電への対策では非常勤スタッフの勤務時聞に注意

電力の使用量が多い夏場に、また計画停電が実施される可能性もあるので、その対応も説明します。
まず行うべきは患者さんへの告知です。停電になれば診療は中止せざるを得なくなるので、事前にその旨を記した紙を待合に張っておくといいでしょう。
また、院外処方の場合は、薬の受け取りへの配慮も必要です。
停電の間は調剤薬局も閉店するでしょうから、タイミングが悪いと患者さんは一度帰宅して電力回復後にもう一度調剤薬局まで薬を受け取りに足を運ぶことになります。
これらの注意事項は、張り紙による告示だけでなく受付で一声かけておくとより効果的です。

このほか、電子カルテやレセコンなどを導入していればパソコンが使用できなくなります。
特に会計には要注意。手書きで計算することになるので、コンピューターによる自動計算に慣れていると焦りから間違えやすくなります。

そしてもう1つ忘れてはならないのが、非常勤スタッフの勤務時間。
計画停電の影響で診療時間が変わることがあります。
当然、スタッフの労働時間も変わるわけですが、非常勤の場合、収入についての希望が「夫の扶養控除の範囲内にとどめたい」「もっと稼ぎたい」など人によって異なります。
特に年末になると労働時間を巡る問題が生じやすいので、今から調整を試みておくと良いでしょう。
ただし、話し合いはスタッフ間で行わせること。
院長が話し合いに加わると後でトラブルが生じた時に、問題が複雑化するからです。

佐久間賢一

株式会社MMS代表取締役 佐久間 賢一
国内最大級の税理士法人において医療機関に対する税務・コンサルティングを行う部署を立ち上げ、2009年3月まで代表を務める。社団法人日本医業経営コンサルタント協会理事。