クリニック手帳作成のすすめ|医院・クリニックの開業支援と経営支援のMMS

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クリニック手帳作成のすすめ



■就業規則
先生の診療所では就業規則は作られていますか。
就業規則は、従業員が10名以上では作成の上、労働基準監督署への提出が義務付けられています。
しかし、従業員が10名以下の場合でも、就業規則は作成しておく必要があります。
就業規則とは、賃金や労働時間などの労働条件に関することや職場内の規律について定めたことを規則として作成しておくものです。
すなわち、事業主と従業員が働く上でのルールブックです。
就業規則には、労働基準法により必ず記載しなければいけない絶対的必要記載事項や必ずしも記載が必要ではないが、この制度を設ける場合には記載する必要が生じる相対的必要記載事項が定められています。
絶対的必要記載事項には、次の項目があります。
・始業、終業の時刻
・休憩時間
・休日・休暇
・賃金の決定方法、計算方法
・退職、解雇、定年の事由及び手続


■クリニック手帳
では、法律で定められたルールではなく、自院としての独自のルールを定めたい場合にはどうしたら良いのでしょうか。
その場合には就業規則ではなく、「クリニック手帳」の作成が必要となります。
クリニック手帳とは、院長の考え方やクリニックとしての独自のルールを明確にし、その考え方を職員と共有する為に作成するものです。
一般企業では代表的なものとして、京セラ名誉顧問の稲盛氏が経営の原点について書かれた「京セラフィロソフィ」があります。
この京セラフィロソフィを学ぶ為の盛和塾には、1万人近い経営者が所属し熱心に学んでいます。
医療機関においては、自院の運営指針や患者さんへの対応について、院長の考え方を明確に伝える手段として、「クリニック手帳」を作成する医療機関が増えています。
平易な表現で、具体的な内容を記載し、分かり易く作成することが大切なポイントです。
職員が入職した場合には、クリニック手帳を配布して必ず読んでもらうようにし、院長の考え方や、クリニックの独自のルールを入職と同時に理解してもらえます。

■クリニック手帳の作成
クリニック手帳はその作成段階にも重要な意味があります。
作成に従業員を参加させることで、項目毎に院長の考え方を伝え、文書にする作業を通してその理解が深まります。
一方的に作成し、これが「クリニック手帳」だと提示したのでは、考え方の押し付けになってしまいます。
経営理念では細かな点まであげ切れませんが、クリニック手帳では考え方から行動指針に亘り、院長の思いを取り込んで作成することが出来ます。

■クリニック手帳の事例
クリニック手帳の事例を抜粋してご紹介致します。
Ⅰ.行動基準
 ・時間厳守、10分前には仕事の準備と心の準備を整えましょう。
 ・物の取り扱いは丁寧に、ドアの開け閉めは最後まで手を添えて。
 ・指示を受けたらきちんと「ハイ」と返事をしましょう。

Ⅱ.挨拶・返事
 ・患者様の名前を呼ぶ挨拶は信頼関係を生みます。
 ・名前を呼ぶことで、患者様は自分がきちんと関心を持たれていることを理解できます。
   例 ○○さん、モニターを見て下さい。 ○○さん、こちらをご覧下さい。
 ・笑顔で、明るくはっきりと気持ちの良い挨拶をしましょう。

Ⅲ.報告・連絡・相談
 ・報連相は、クリニックにおいてチーム医療を行う上で極めて重要な仕事です。
 ・患者様、ご家族、関係者から当院に不利なこと、耳の痛いことを聞いた場合には
  必ず報告しましょう。

Ⅳ.院内での基本所作
 ・物の取り扱いは、原則両手で行いましょう。
 ・物品を使った場合には、所定の位置に戻すようにしましょう。

Ⅴ.チームワーク
  ・クリニック・院長・患者様・スタッフの個人的な悪口は絶対に言わないようにしましょう。
  ・チーム内では情報が円滑に共有されていなければなりません。

Ⅵ.親身な対応・丁寧な対応・言葉遣い
  ・親身な対応とは、相手の声に耳を傾ける姿勢を持ち、気配り・心配りを忘れずに
   対応することです。
  ・待ち時間が長い患者様に対して、丁寧な敬語を使い、配慮することで、
   当院に来て下さったことへの感謝の気持ちを表すことができます。

知っていて当たり前のことでも、若い職員や入職まもない職員にとっては難しいことがあります。
間違った行為を、その都度とがめていては人間関係にひびが生じ兼ねません。
聞く方も、言う方も嫌な思いをします。
クリニック手帳を配布し、朝礼や院内研修での読み合わせなどを通して、周知を図っていくことで、院長の考え方が職員全員に確実に浸透していきます。

<就業規則とクリニック手帳の比較>


■クリニック手帳の例







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