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消費税対応のポイント

今年の4月からの消費税の税率アップは、全ての業種に於いて影響が出る課題ですが、特に医療機関に於いてはその影響は大きなものがあります。
その理由は、医療が消費税上非課税扱いとなっているからです。

平成元年(1989年)4月4日   消費税創設  税率3%
消費税第6条
健康保険法、国民健康保険法等の規定に基づく療養の給付及び入院時食事療養費等と列挙されており広く社会保険診療について非課税と定められている。


自由診療には消費税を課す事は出来ますが、保険診療に関しては消費税を課す事は出来ません。

その結果、医療機関として生ずる問題が「控除対象外消費税」いわゆる「損税」が消費税アップにより更に医療機関経営に重く伸し掛かってくることになります。

何故、医療機関に損税が発生するのでしょうか。その理由は、図1と図2をご覧ください。



図1は一般事業に於ける消費税の流れです。
メーカーから販売店が商品を仕入れ、購買者に販売します。
消費税は最終消費者である購買者が負担するのが、消費税の仕組みです。
この場合、購買者が2万円の消費税5%、1000円の消費税を支払います。
これが消費税です。
販売店は購買者からの消費税1000円を、消費税として納税することになります。
但し、販売店が商品を仕入れた時にメーカーに対して消費税500円を支払っていますので、1000円から仕入れの時に支払った消費税500円は仕入税額控除として引くことが出来、500園を納税します。

メーカーも同様に販売店から預かった消費税500円を納税します。
結果として、メーカー、販売店から500円づつ支払われた1000円の消費税は、購買者から預かった消費税なのです。

メーカー、販売店共に消費税は通過するだけとなります。
これが消費税の原則です。

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消費税の原則

商品などの価格に上乗せされた消費税と地方消費税分は、最終的に消費者が負担し、納税義務者である事業者が納めます。

注)  消費税4% 地方消費税1% 合計5%
国税庁  消費税のしくみより


では医療機関はどうなるのでしょうか。

図2を見て頂きたいと思います。



医療機関が仕入れる薬、医療消耗品、診療に使用する車等にも消費税は課されますので、医療機関も他の事業と同様に消費税を支払います。

でも患者を診察した際にの 診療報酬には消費税は課しませんので、20000円の診療に対しての消費税は発生しません。
医療機関は消費税を納めなくて良かったと思われているようですが、仕入れ等の時に支払った消費税が支払った儘となってしまうのです。
これが「損税」というものなのです。


では、損税に対してどのような対処がなされてきたのでしょうか。
それは診療報酬で損税対応分を図ってきました。

「診療報酬で補填」

  平成元年(1989年) 0.76%
      診療報酬(本体)   0.11%
      薬   価    0.65%
  平成9年(1997年)  0.77% 
       診療報酬(本体)   0.32%
       薬   価    0.40%
       特定保険医療材料 0.05%

平成25年4月に於いても同様に診療報酬で対応を図ることが決まりました。

消費税率引上げ対応分

  全体改定率 +1.36%  5600億円
    診療報酬改定(本体) +0.63% 2600億円

       医  科  +0.71% 2200億円
       歯  科  +0.87% 200億円
       調  剤  +0.18% 100億円
    薬剤改定率     +0.73% 3000億円
       薬 価 改 定 +0.64% 2600億円
       材料改定価格+0.09% 400億円


医科の2600億円の病院・診療所配分は次の通りです。

       病  院   1600億円 
         診療所     600億円 

平成元年、9年の診療報酬では診療行為を中心にした対応でしたが、そのことに対して次のような批判が出ました

・該当する診療行為を行わない医療機関には補てんとならない
・2年毎の診療報酬改定で、減点や包括された点数が多く補てんとなっていない

その点を考慮して、今回の補てん策は基本診察料、調剤基本料に上乗せするというものです。
診療所、病院では初診料、再診料、有床診療所入院基本料調剤薬局では、調剤基本料で補てんする方法を検討しています。

医療機関の損税対応の為の診療報酬による補てんと言われていますが、では医療機関の損税はどの位発生しているのでしょうか。
その実態把握はなされていません。
それは医療機関の会計処理で控除対象外消費税を正確に把握していないという根本的な問題があります。

日本医師会では損税を2410億円と推計していますが、あくまで推計値です。
実態が分からないままで手探りの対応と言えます。

平成26年には消費税10%が予定されています。
診療報酬での対応ではより難しさが増してくることが予想されます。

対応策として挙げられているのは、

・消費税課税事業者
 医療機関も消費税の課税事業者となり、出来れば患者負担軽減の為に消費税を0税率とする案で、医師会や四病協が主張しています。

・日本版BSPリベート方式
 カナダでは、損税損税の83%を医療機関に還付する方式を取っています。
 日本の財源や損税の実態把握がなされていない中では、そのまま導入は難しいので、日本の実態に合わせた方法に変更しての採用が求められます。

いずれにしろ、消費税が医療機関経営に与える影響は甚大です。
速やかな対策が望まれる所です。


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