増患対策について院長先生よりご相談を受ける機会が多いのですが、この手法で行えば必ず増患に繋がると言うスーパーな手法はなく、患者さんの年齢層、男女比率、地域性等を勘案して効果的な方法を選ぶことが大切です。
その為にはまず自院の患者さんの来院動機分析が必要となります。
医療行為に例えれば問診になると言えばお分かり頂けるかと思います。
しかし、自院の来院動機分析を行っていない医療機関が多いのが現状です。
来院動機分析は決して難しい事ではなく、当社の顧問先の医療機関では初診時の問診票に来院動機に関する質問に答えて頂いております。
「当院を受診したきっかけは何ですか?〇を付けて下さい」と記載し、
① 家族や知人・友人の紹介
② 自宅・職場、学校に近いから
③ インターネットで検索 ア)クリニックホームページ イ)病院紹介サイト
④ 他の医療機関からの紹介
⑤ タウン誌を見て
⑥ 建物がきれいだから
⑦ 駅から近く便利だから
⑧ その他
以上の項目に回答して頂き、エクセルで月次集計を行い自院の来院動機分析を行います。
自院として把握したい項目で作成することがポイントとなります。
その際注意しなければならない項目として、①の家族や知人・友人の紹介が低く出る場合には、来院した患者さんの満足度が低い事が予想されます。
自身が満足しなければ積極的に家族や友人に紹介したくないものです。
職員の対応や場合によっては院長先生ご自身の患者対応に問題が内在している場合も推察されます。
もっと踏み込んだ分析が必要となってくる重要な指標ですから注視して頂きたいと思います。
又、上記に記載した項目は多くの診療科目に適した内容ですが、診療科目によっては分析内容をもっと細分化しなければならない場合があります。
例えば小児科等の若い女性が中心の場合には、医療機関検索ツールとして一番活用されているのはGoogleマップです。
自宅から通院しやすい場所の地図から医療機関を検索します。
例えば、横浜山下公園付近で内科診療所と検索を掛けると、この地域の内科診療所が表示されます。
若い女性がGoogleマップを活用するのは、この位置情報だけではなく、診療所選びに必要となる情報が併せて表示されるからです。
又、Googleマップの口コミ数は殆どの医療機関で一桁と少ない為に、一つでも悪い評価が書かれていると評価点数を大きく引き下げられてしまうので定期的にチェックを掛けて置かなければなりません。