2025年4月から「かかりつけ医報告制度」が開始されます。
令和4年5月17日の「全世帯型社会保障構築会議」の中間報告においてかかりつけ医機能が発揮される制度整備を含め、機能分化と連携を一層重視した医療・介護提供体制等の国民目線での改革を進めるべきとされています。
この趣旨に沿った改革の第一歩となるのが「かりつけ医報告制度」となります。
同時に重要となるかかりつけ医機能の定義が法定化されました。
「身近な地域における日常的な医療の提供や健康管理に関する相談等を行う機能」とされ、「かかりつけ医機能」に関する国民、患者への情報提供の充実、強化を図る事が求められます。
医療機関はその有する「かかりつけ医機能」を都道府県に報告するとともに、都道府県知事は報告された「かかりつけ医機能」に関する情報を国民、患者に分かりやすく提供する為の報告制度が導入されます

報告内容は医療機関が有する一号機能と二号機能についての報告が求められます。

第1号機能現状の診療内容について40疾患が例示されている
第2号機能地域連携の現状について医療・在宅・介護の連携状況

 まず一号機能は、次の(1)から(3)の機能を全て有する医療機関をかかりつけ医機能を有するとされています。

  1. かかりつけ医機能として院内掲示がなされている
  2. かかりつけ医機能に関する研修者の有無、総合診療医の有無
    総合診療専門医は2018年から研修制度が開始し、3年間の研修を修了した
    総合診療専門医は200名程度と少ないことや、厚労省が今後5年を目途に研修制度の作成を行うので、現状では有無を報告するだけで良いとの位置づけです
  3. 一次診療を行える疾患の報告
    患者調査をもとに外来患者が多い疾患をピックアップし、疾患への対応能力を報告して貰う事となっていますが、5年後には改めて検討されることになります。
    具体的には下記の40疾患が挙げられています。



     かかりつけ医機能を有するとなった場合には、患者等への文書による説明が努力義務となります。
    対象となる患者は
    「自院において、継続的な医療を要する者に対して在宅医療や外来医療を提供する場合であって、一定期間(概ね4か月)以上継続的に医療の提供が見込まれる場合」
    となります。

    患者への適切な医療の提供のために必要と判断する事項として治療方針、治療計画、治療内容について書面又はメール等での提供が求められます。

    一号機能ではないですが下記の項目に関する報告も求められます。
    ・医師数、看護師数
    ・医療情報プラネットホームへの参加、活用体制の有無

次に二号機能は地域連携等の状況についての報告となります。

  1. 時間外診療について
    自院又は連携による時間外の診療体制の確保状況等
  2. 病状が急変した場合の入院支援、病院からの退院支援の機能について
    自院または連携による後方支援病床の確保状況、連携して確保する場合は連携医療機関の名称等
  3. 在宅医療対応の有無について
    自院または連携による在宅医療を提供する体制の確保状況等
    自院における在宅看取りの実施状況等
  4. 介護連携の有無について
    自院における在宅看取りの実施状況等
    地域ケア会議、サービス担当者会議への参加状況等
  5. その他
    学校医、健診、予防接種等の活動状況等

報告されたか「かかりつけ医機能」を国民、患者への周知については次のような流れとなります。



厚労省による全国統一システムは2024年4月から運用が開始された「医療情報ネット」となります。
この中に「かかりつけ医機能」と「患者数」「医療機関の人員配置」の項目が設けられています。
この他に各都道府県による報告制度が導入され、「かかりつけ医」が分かる報告がなされるものと思われます。
現状でかかりつけ医機能に欠ける項目、例えば研修が未受講等の場合には、速やかに対応されることが重要になってきます。

かかりつけ医報告はG-MIS(医療機関等情報システム)を利用することになります。
集計された報告書の取り纏めのタイムスケジュールは下記のようになります。


公益社団法人日本医業経営コンサルタント協会 顧問
株式会社 MMS 代表取締役
佐久間 賢一
投稿日 2025.02.28

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